日本口臭学会第13回学術大会からの新しい情報をお届けします。
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は
肺に直接感染するケースと唾液腺に感染するケースが
考えられようになりました。
2021年3月に米国の研究グループが
COVID-19で亡くなられたご検体を調査したところ、
半数以上にSARS-CoV-2の唾液腺感染が
生じていることを明らかにしました。
COVID-19は肺に限られた疾患というより
口腔・唾液腺を介した全身疾患と言えます。
そのため、唾液の飛沫防止の観点から
マスクの着用や会食の人数制限を行ってきたのです。
高齢者や呼吸器疾患患者の場合、唾液を誤嚥し、
呼吸器に感染して重篤化する傾向があります。
大阪大学顎口腔機能治療学教室の阪井丘芳教授は
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する
「MA-T」を用いた口腔ケア用品を開発しました。
MA-Tとは、要時生成型亜塩素酸イオン水溶液です。
欧米では水道水の消毒剤として使われています。
通常はほぼ水に近い状態ですが、
ウイルスや菌がある時だけ姿を変えて攻撃し分解します。
高い安全性を備えた優れた除菌・消臭剤です。
すでに全ての国内線航空機や
東京オリンピック・パラリンピックの聖火リレーで使わました。
口腔ケア用品として、口臭予防にも効果が期待できるでしょう。