日本口臭学会第13回学術大会からの情報をお届けします。
口臭と口臭症は、違います。
口臭外来あるいは口臭治療は、口臭症を診る科目です。
一般歯科医師の口臭症についての理解は、30年くらい前から進歩していません。
私も日本口臭学会に入るまでは、理解していませんでした。
歯科大学でも、口臭症について教育していないようです。
口臭外来では、臭いがないにもかかわらず、口臭を訴えるケースがほとんどです。
これを口臭症と診断します。
コロナ禍において、リモートワークで人と接する機会が減り、マスク着用が常識になりました。
これを口臭症の患者さんの立場からみると、社会的な適応を求められなくて心地よく、マスクに守られて、他人に臭いが察知されず、心配や不安が減る。
一方では、自分の口臭をマスク内で感じるので、不安ではある。
コロナ禍が終息して、マスク生活がなくなると思うと不安で仕方ない。
with coronaというのが定着していますが、口臭症も完治ではなく、寛解を目指す病気です。
口臭と共存しながらも、口臭症とうまく付き合う。
それを手助けするのが、口臭外来です。